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韓宝鉄鋼倒産−金大統領一族に疑惑

 韓国十四位の財閥「韓宝」グループ(鄭泰守総会長)の中核企業である韓宝鉄鋼工業が一月二十三日に不渡りを出し、負債総額五兆ウォン(約七千億円)をかかえて倒産した。これに関連して、金泳三大統領一族が巨額の融資に関与しているとの疑いが出ている。

 韓宝鉄鋼は八九年から唐津に製鉄所の建設を始めたが、当初の投資額は二兆七千億ウォンだったにもかかわらず、銀行融資が急増。金融当局の度重なる警告にもかかわらず融資が続けられ、負債額が九四年一兆五千億ウォン、九五年二兆六千億ウォン、九六年四兆九千五百億ウォンと膨らんだ。こうした無理な融資に対して、金融界では「外圧」があったことを認めている。

 野党の国民会議と自民連は二十四日、反独裁闘争共同委員会を開き、韓宝事態と関連する合同調査団を構成することにした。両党はそれぞれ声明を発表、資本金が九百億ウォンにすぎない韓宝に、政府が五兆七千億ウォンもの大事業を何らの検証なく許可したことを批判し、「現政権最大の権力型不正事件」と非難した。国民会議は金泳三大統領への調査を要求し、自民連は「若い副大統領(次男賢哲氏)」の介入を指摘している。

 金大統領一族と韓宝との関係は、九一年の韓宝の宅地分譲にからむ「水西事件」当時、金泳三氏が民自党の代表最高委員として鄭総会長との間に人脈を作った。また次男賢哲氏は九二年の大統領選挙に際して、鄭総会長の三男譜根氏(韓宝グループ会長)と関係が深まったといわれる。九二年の大統領選挙で数千億ウォンを使ったとして、選挙資金疑惑を追及されている金大統領は、韓宝事態が発覚した後も「一銭も受け取っていない」と述べ、息子の賢哲氏も関係を否定している。

 安企部法・労働関係法の強行改悪で、支持率が就任当初の八八・三%から一三・九%(週間朝鮮・一月三十日付)に急落した金政権にとって、韓宝事態は政権の「息の根」を止める方向に発展している。

民族時報97.2.1